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今年読んだ本【2021】

今年読んだ本と簡単な感想のまとめ。

正直これ以外にもマジでほんの少ししか読んでないものも多くあるけど、それらは除外して最低20%は読んだやつ or 全部読んだやつのリスト。

読んだ順はまったく覚えていないので、Amazonの注文履歴を参考に買った順に並べてある。

日本語で読んだものと英語で読んだものがあるのでそれらは分けた。

 

日本語で読んだ本

『死刑評決』- 大門剛明

完全無罪シリーズの第二作。前作の完全無罪と話は特につながっていないけど、主要な登場人物は同じなので先に一作目を読んだほうがいいかも。

日本のドラマ・映画にありそうな裁判モノで、ストーリーがよくできていて面白かった。

文章が単調すぎてうまくはないけど、それを無視できるくらい楽しめる内容だったのでおすすめ。

 

『銃・病原菌・鉄 上巻』- ジャレド ・ダイアモンド

読んでおくべき本リストみたいなのでしょっちゅう見かけて、去年辺りから読みたいなと思っていたやつ。

今の世界がなぜ白人(ヨーロッパ人)が中心でその他の人種ではなかったのか、とう疑問を解説してくれる人類史の本。世界史に興味あるならおすすめ。下巻はまだ買っていない。

 

『世界の刑務所を訪ねて』- 田中和徳, 他

日本の刑務所の現状と世界との比較が解説されている本。プリズン・ブレイク大好きなのでタイトルに釣られて買ってみたけど、正直途中から興味が薄れてしまい半分くらいまでしか読まなかった。

 

コンビニ人間』- 村田沙耶香

タイトルの通りコンビニ店員が主人公の話。もっというと「普通とはなにか」を問う作品。

おすすめ小説ランキングでよく挙げられていて存在は知っていたやつ。芥川賞受賞作品とあって期待して読んだらめちゃくちゃ面白かった。この一冊で村田沙耶香にハマった。

けっこう短めで、読むの速い人なら2時間くらいで読み切れる長さ。なめらかに読める文章も魅力的でめちゃくちゃおすすめ。

 

『小説家という職業』- 森博嗣

森博嗣のエッセイ本。

小説家は自分の考えたストーリーを売る夢のある仕事だけど、そういうことは語らずビジネスとしてどうやって成功させて食っていくのかといったゴリゴリのメンタリティが書かれている。けっこう面白かった。

 

もものかんづめ』- さくらももこ

引き続きのエッセイ本。かなり有名で、出版されてからかなり年月が経っているから読んだことある人も多いとはず。

彼女の人生でおきた出来事・ストーリーが詰まっていて、笑える話が多め。

幼少期のことを鮮明に憶えているのがすごいと思った。自分にも多少は面白いことあっただろうに何も記憶にない。

 

『生命式』- 村田沙耶香

村田沙耶香の短編集。村田沙耶香ワールドが全開で彼女の世界観を存分に楽しめる作品。

表題の『生命式』では葬式の代わりに死んだ人間を食べる会・生命式を開き、そこに集まった男女でまた新たな生命をつくる、という世界の話。

他にも人間の身体でできた家具がテーマの話だったり、村田沙耶香の作品は基本的に設定がぶっ飛んでるものが多めで、それでいてめちゃくちゃ面白いからもう大好き。

他の作品を読んだことがないなら、まずこの短編からスタートするのもいいかも。

正直これとコンビニ人間しかまだ読めてないけど、他にもう三冊くらい買っていて読むのが楽しみでしかたない。

 

『実力も運のうち 能力主義は正義か?』- マイケル・サンデル

昨今よく話題になる能力主義についての本。優秀だと呼ばれる人たちが優秀なのは彼ら自身の努力だけによるものなのかといったことがかなり詳しく解説されている。

若干ネタバレすると、人生はガチャ要素がけっこう絡んでくる、という元も子もないことを突きつけてくる。だからといって努力しなくていいわけではないんだけども。

全部は読んでいなくて、半分くらいで止まったまま。気が向いたら再開する。

 

『三体Ⅱ 黒暗森林(上)』- 劉 慈欣

数年前から話題の超大作中国SF。いまさら紹介しなくても本好きならもうとっくに知っているであろう作品。

まだ二巻の下巻すら読んでいなくて、めちゃくちゃゆっくり読んでいる。2022年には三巻の下巻まで全部読み切りたい。一巻目より読みやすかった印象。

前半にある「物語の登場人物のことを考えすぎて現実にまで影響を及ぼす」ところの描写が好き。あと相変わらず翻訳が良い。

 

『わたしたちが光の速さで進めないなら』- キム チョヨプ

韓国のSF短編集。小粒なストーリーが多めで、個人的には全体通してイマイチだった。

翻訳がものすごく単調で、内容以前に読んでいて文章が平坦すぎて何度も飽きてやめようかと思ったけど一応読了した。まぁ、タイトルに釣られて買った感じはある。

 

『息吹』- テッド・チャン

これもまたSF短編集。SF好きの間では話題になった短編集で、ヒューゴ賞やネビュラ賞受賞作品が何本か収録されている。

個人的には表題作の「息吹」や「ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル」よりも一本目の「商人と錬金術師の門」がお気に入り。

まだ半分くらいしか読めてなくて、短編は一本読んだら途中で止まるクセがあるので気をつけたい。

 

『母性』- 湊かなえ

初めて読んだ湊かなえ作品。母と娘の二人の視点から、二人の人生を回想していく形式の小説。ほぼ辛い話で構成されていて心にダメージを負いかねないが、かなりよかった。「告白」とか他の作品も読んでみたい。

 

『ザリガニの鳴くところ』- ディーリア・オーウェン

ギフトでもらった本で、今年の本屋大賞翻訳部門大賞作品。今年読んだ本でマジでぶっちぎりで一番よかった。今年どころかここ数年で一番かもしれない。それくらいよかった作品。

主人公のカイアは家族に捨てられ村人からも虐げられているという悲惨なところからストーリーが始まるが、その後のカイアの成長模様や、物語の舞台であるノースカロライナの自然が美しく表現されている。

内容ももちろんだけど、オリジナルの英語版と比較すると翻訳がものとてつもなくよくて本当に感動した。

どれでもいいからなにか小説読みたいなと思っている人はぜひ読んでほしい。

 

 

英語で読んだ本

『The Hitchhiker's Guide to the Galaxy』- Douglas Adams

古典SF。有名な「銀河ヒッチハイク・ガイド」。笑えるSF作品って聞いていたけど、正直そんなに面白いと思えるところがなかった。

個人的に好きじゃないのか、それとも英語をちゃんと理解できていないのかをはっきりさせるためにいつかまた読みたい。

 

『The Midnight Library』- Matt Haig

Goodreadsで2020年のベストフィクションに選ばれた作品。自分の人生に絶望した主人公が自殺をして、過去に違った選択をとっていたら生きられた人生を生きてみる、というパラレルワールドモノ。

別れた恋人と結婚していた人生、組んでいたバンドでデビューしていた人生、オリンピック金メダリストになっていた人生、などなど。その他いろいろ出てくるが、ぶっちゃけると30%くらい読んだところでオチが予想できて結果その通りだったのが残念。でも設定がよくて面白かった。

日本語版はまだないみたいだけど、難しい単語はほぼ全く使われていなくて、全体通してかなりわかりやい英語で書かれているので英語勉強中の人にもおすすめ。

先日書店に行ったら平積みされていて"Over two million copies sold (二百万部突破)"て書いているステッカーがカバーに貼ってあったので売れてるっぽい。

 

1984』- George Orwell

超有名なディストピア作品。ずっと前から読もうとは思っていてやつで今年ついに読んだ。

架空の国(でも多分ベースはイングランド?)が舞台の超監視社会を描く作品。過去を改ざんしたり、発行する辞書から言葉を消していって市民の思考を操作しようとしたりと、もう本当にザ・ディストピアな内容。

この作品に登場する言葉(e.g ビッグ・ブラザー、二重思考)があちこちで引用されていて、それらの意味をわかるようになれたのが嬉しい。超有名作品はやはり読んでおくべきなのかも。

 

『On Writing』- Stephen King

ホラー小説の巨匠スティーブン・キングの自叙伝。上で紹介した森博嗣の「小説家という職業」に少し似ているところがあるけど、それよりも「書く」ということに特化した本。

キング氏が作家になる前の話や、ストーリーを書くテクニック、どんな言葉を使うべきかといったことが綴られている本。日本語版もあるので興味ある人はぜひ。

 

 

と、今年はこんな感じだった。

何冊か読みきってないものもあるけど、今年は一年通して何かしら読んでいた印象。ここ何年かは決め打ちで何冊かしか読んでなかったけど、これからはもっと読んでいきたい。

Kindleと物理本ですでに何冊も積ん読本があるので、そいつらを消化するところからスタートだ。