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入社したスタートアップが半年で倒産して無職になった話

今年の初めに人生で初めて失職して無職、通称ニート(NEET, "Not in Education, Employment, or Training")になりました。

ja.wikipedia.org

 

振り返ってみるといい経験だったので、そのときのことを後世に残すためこの腐敗したインターネットの片隅に書き堕としておく。

 

 

倒産

 

レイオフ

 

失職

 

それはあまりにも突然のこと――

 

 

 

 

 

とかではなく以前から、なんなら入社後1ヶ月くらいでバリバリに前兆はあった(後述)。

 

 

 

 

 

何も学ばなかった形だけの専門学校の卒業後に、インターンシップからフルタイムへと華麗なる転向を遂げて入った会社を2021年の夏に退職し、その後カリフォルニアのスタートアップへとバンクーバーからリモートジョインしていた。

 

前職ではもう何年も前から仕事へのモチベーションがなくなっており「はぁ……転職したいなァ……でもめんどい」といった気持ちをずっと抱いていた。

そんな中いざ決心したのは、次に始まるプロジェクトがウルトラスーパークソめんどくさそうで本当にやりたくないシロモノだったため。

 

「これをや(らされ)るくらいならそれならば、ぼく、がんばって転職します」というノリで職探しを始めた。

 

実は前年の2020年にも転職を試みていたがものの見事に玉砕して意気消沈しており、それ以来のリベンジであった。

 

 

通常ならば転職先が決まってから退職する旨を報告するところ、当時の上司との距離が非常に近かったこともあり、ある日の1on1ミーティング中に、

 

「俺、転職したいんだ!」と切り出したら、

 

「エッ、そうなの。実は自分もしようと思ってるんだ。それなら私たち、どっちが先にこの会社から消えるか勝負だね😆」と言われたのだ。

 

ちょうどそのころNetflixオリジナルのF1のドキュメンタリーをみてF1にどっぷりハマっていたため、レースとなるといかんせん燃えた。

 

レースでは一着以外は意味がない。The best or the restなのだ。*1

 

 

そういった経緯で適当に転職活動を始めそれっぽい5社くらいに適当に書いたレジュメを送ってインタビューを受けたところ、運が良いことにその中の一つからすぐにオファーがきた。

 

年俸は大して上がらなかったがそれでも増えることに変わりはなかった。なにより今の仕事を辞められるという現実に狂喜乱舞し二つ返事で契約書に即サインした。

 

こうしてめでたく新卒入社した会社を退職する運びとなった。

 

やる気はとっくになかったが、それでも建前上の感謝は忘れない

 

 

 

そんなこんなで始まった新しい仕事ではフルスタックエンジニア()としてフロントエンドとバックエンド両方のコードをいじいじすることになり、楽しく働きはじめた。

 

しかし、入社後一ヶ月後あたりから給与の支払いが滞り始めた。

 

この頃の自分の心境は、

 

「まあ別に多少遅れても俺にはたっぷり貯金あるし。なんなら年始に買ったGameStop株も持ってるし少しくらいの遅れはいいか」

 

とまだまだ余裕たっぷりだった。

 

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しかし月日が経つごとに自体は悪化していき、最初は一週間ほどの遅れだったのが次の給料日には十日遅れ、また次には二週間遅れと、給料日に支払われることはほぼなくなっていた。

 

それでもたまに給料日にちゃんと支払われると、

 

「え!?ちょっと待って!!!給料日当日に給料入ってるじゃん!!なんか今日めっちゃラッキー🥳🥳🥳」

と思うくらいに完全に感覚が麻痺していた。

 

支払いが遅い理由は単純で会社にお金がないため。そのころはシリーズAの資金調達の真っ最中でシードラウンドの資本でギリギリ食いつないでおり、顧客はほぼおらず入ってくるお金はゼロで資金は減っていく最悪の状態。

 

そして迎えた2022年。1月の中旬になってもまだ12月最後の給与が支払われずにいた中でCEOから、

「今回も支払いが遅れて申し訳ない。今遅れている分がみんなに支払われるまで仕事は休んでもらってもいい」

とのお達しを受けた。

 

いつまでたってもシリーズAが終わる気配もなく、このままだと会社の方が終わり、なんなら自分の生活もオワル方向に進んでいることにやっと気がついた。

 

その後Slackはそっ閉じして、それまでの半年間でクローズしたタスクチケットの中から次のインタビューで話せる良さげな内容のものをまとめレジュメを書き直し、不本意ながらも二度目の転職活動を始めることとなった。

 

その一週間後に会社が正式に倒産することになり、社員全員(4人)がレイオフされることが決まったとの連絡を上司から個別に受けた。(4人しかいねーんだからCEO自ら連絡しろや!!)

 

こうして初めてのアメリカン・スタートアップでの挑戦は、ミリオネアになるわけでもなく、あっけなく散る形で酸っぱく終了することになった。

 

 

しかし本当の地獄はここからだった……

 

To be continued……

*1:結果的に自分のが先だったが数ヶ月後に上司も無事に転職していた